日本手術看護学会 中国地区

イベントレポート

EVENT REPORT

2025.11.20

2025年度日本手術看護学会中国地区 島根分会 DAMセミナー(中級編)

11月15日(土)、DAMセミナー(中級編)を開催しました。今回は、5〜6年目を中心に、幅広い経験年数をもつ島根県内施設の8名の看護師の皆様にご参加いただきました。ご参加くださった皆様に厚く御礼申し上げます。

中級編は初級編より少人数での開催となりましたが、その分、参加者一人ひとりが主体的に学び、実践につながる濃密な研修となりました。

研修の目的は、気道管理に関する基礎知識の整理と、各種デバイスの確実な使用方法を習得し、臨床での安全な実践につなげることです。

ハンズオンでは第1ブース:マスク換気・エアウェイ・TAMとし、体位の取り方や枕の調整、バッグバルブマスク換気(一人法・二人法)、経口・経鼻エアウェイの適応とサイジングを学びました。

第2ブース:ビデオ喉頭鏡(マックグラス)とし、挿管介助、適切な体位、エアウェイスコープの組み立て、輪状軟骨圧迫の目的と方法、BURP法との違い、GEBの使い方を確認しました。

第3ブース:ファイバー挿管・抜管への備えとし、ビデオ喉頭鏡を併用した経鼻ファイバー挿管、i-gelを介したアプローチ、安全に向けた抜管戦略について学習しました。

その後講師の先生による気道管理の基本講義の後、以下の3つの症例を用いたシナリオトレーニングを行いました。①肥満患者への対応②開口障害への対応③抜管に向けた戦略の3つの手術室で遭遇しやすい場面を題材とし、事前情報の整理、準備、役割分担、実践、振り返りまで一連の流れを経験しました。どのグループも意見交換が活発で、ブリーフィングを取り入れながら学んだ知識を確実に実践している姿が印象的でした。

参加者からは、「改めて気道の問題は怖いと実感できた」「麻酔科医師との事前ブリーフィングの重要性を再認識した」などの気道管理に対する理解が深まり、臨床での安全性向上につながる視点を得たとの声が寄せられました。

次年度も、現場のニーズに即した内容で研修会を企画し、安全な医療提供につながる学びの場づくりに取り組んでまいります。

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